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NO.03 (2006年8月下旬~9月下旬)

DMEコーナー

◆DME(ジメチルエーテル)自動車[自動車]

現代用語の基礎知識2006

 国土交通省の諮問機関である運輸政策審議会の環境部会がまとめた中間報告書に登場した次世代自動車の一種。主に長距離を走るトラック/バスに適する。DMEは、天然ガスや石炭などから製造される燃料で、圧縮して液化できる。性質がLPG(液化プロパンガス)に似ているため、既存のLPGスタンド設備が利用できる。
 ディーゼルエンジンに比べ、窒素酸化物(NOX)や粒子状物質(PM)の排出量が少ないとされる。2006(平成18)年を目標に、商社、化学、石油会社が、オーストラリア西部の海底ガス田にプラントを建設し、DMEの日本への供給を始める計画がある。神奈川県・川崎市の京浜臨海部で一般公道を使った走行実験が02年から始まっている。

【資源小国の挑戦】第4章 新エネルギー(5)「石油代替燃料」

2006/08/16 産経新聞 東京朝刊/大阪朝刊
■無公害 実用化へ快走

 20トン級の大型トラックエンジンが、模擬走行試験用のローラー台の上でうなりを上げる。全速前進、そして減速、停止。コンピューターの指示に従って研究員がアクセルを踏み込み、データを収集している。
 東京都調布市にある国土交通省の外郭団体、交通安全環境研究所で行われている実験風景は、一見すると、普通の大型トラックのエンジン試験と変わらない。しかし、そこで使われている燃料はディーゼルエンジン向けの軽油ではない。荷台の下には大きな高圧ボンベが設置され、車体には「DME」(ジメチルエーテル)の大きな文字が躍っている。
 このトラックには、天然ガスや石炭を加工して製造されるDMEを燃料とする専用エンジンが搭載されており、その排出ガスから得られるデータは驚くほどきれいだ。「目標は世界一きれいな排出ガス。実用化に向けて仕上げの段階を迎えています」。担当する佐藤由雄主任研究員の表情は自信に満ちている。

◆◇◆

 原油価格が歴史的な高値水準で推移する中で、石油代替燃料に対するニーズは急速に高まっている。なかでもDMEは次世代クリーン燃料の本命と目されている。
 硫黄分を含まないため、ディーゼルエンジンなどで燃焼させても粒子状物質が全く発生せず、黒煙を排出する心配がない。組成も簡単で、バイオマス(生物由来の有機性資源)などさまざまな燃料をDMEに転換することができ、安定供給にも適している。
 LPガスのように高圧のボンベやタンクで貯蔵する必要はあるが、自動車用だけでなく、家庭用や産業用など多くの用途が想定され、燃料電池に水素を供給する媒体の1つとしても有望だ。
 実用化に向けた研究は現在、官民をあげて進められている。平成15年にJFEホールディングスなどが日量100トンを生産できる大規模なDME製造実証プラントを北海道釧路市近郊に建設。今年5月までに計346日間稼働し、約2万トンのDMEを生産して商用化への道筋をつけた。
 一方、天然ガスの分子構造を組み換えた液体燃料であるガス・ツー・リキッド(GTL)への期待も大きい。組成を変えることで灯油や軽油として使え、こちらも用途は幅広い。DMEと同様に硫黄分など公害の原因物質をほとんど含まず、排ガスはきれいだ。製造コストの高さが課題だが、DMEと違って現在の自動車を改造することなく使える利点もある。
 幅広い用途に使える石油代替燃料は、将来の石油不足を補う可能性を秘めており、資源小国の日本にとって重要な意味を持つ。現在、自動車用燃料のほとんどは石油から精製されたガソリンや軽油だが、世界的に原油生産の減少が予想される2050年ごろからはDME、GTLを中心とした合成燃料に置き換わるとの予測もある。

◆◇◆

 メタノール、天然ガスなど、自動車用の石油代替燃料はこれまでにいくつも登場しているが、いずれもパワーや走行距離などに課題を抱え、普及は限定的だったの否めない。だが、GTLは軽油とほとんど遜色(そんしょく)なく、DMEについても佐藤主任研究員は「DMEトラックの性能は軽油と同等」と太鼓判を押す。
 これまでの研究成果から、国交省ではDME実用化への自信を深めており、現在の走行試験を1年前倒しして来年3月に終え、DMEトラックの製品化基準となる技術指針を取りまとめる方針だ。来春からはDME供給スタンドの整備も含めた大規模な実用実験に着手し、メーカーによるDME車両の開発が加速する構想を描いている。
 「早ければ平成22年ごろに普及させたい」と佐藤主任研究員は意気込んでおり、DMEトラックが新エネルギー時代の先頭を快走するかもしれない。

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◆グリーン燃料[エネルギー問題]

現代用語の基礎知識2006

 東京都がうちだし、全国的に広がろうとしているディーゼル規制(粉塵、窒素酸化物の排出抑制)に対応する方法としては、粉塵除去器装備、石油会社の軽油脱硫の強化、燃料代替の三つがある。
 そのうち燃料の代替としては、天然ガス、LPG(液化プロパンガス)、DME(ジメチルエーテル:炭鉱のメタンガスからの合成品)、GTL(天然ガスを液化して軽油をつくる)、メタノール(燃料電池に用いることも含めて)などを用いることが考えられる。経済性や燃料供給インフラの整備の問題があり、コスト高になるが、資源量的な制約への対応も含めて、グリーン燃料の利用が検討されている。

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県と伊藤忠が提携協定 エネルギー開発、事業創出など=新潟

2006/09/06 東京読売新聞 朝刊

 県は4日、総合商社「伊藤忠商事」(本社・東京都港区)と「新たな官民連携の取り組みに関する提携協定」を締結した。同社が持つネットワークやビジネスノウハウを活用し、次世代エネルギーの実用化に向けた研究開発や、県内中小企業の新事業創出・販路拡大などの支援を共同で行う。県が民間企業と包括的協定を結ぶのは初めて。
 泉田知事と伊藤忠の小林栄三社長が都内で協定書を交わした。同社は地方でのビジネス機会の創出に結び付けるため、これまで岐阜、福井、島根、宮城、三重、石川県と東大阪市の6県1市と同様の協定を結んでいる。
 共同で取り組む具体的項目は、〈1〉次世代エネルギーの実用化〈2〉県内中小企業の活動支援〈3〉県産農林水産物のマーケティング支援や多様な流通の促進〈4〉県有財産の有効活用〈5〉県立病院における民間活用による経営支援――など。
 次世代エネルギーの実用化では、クリーン燃料として注目されるDME(ジメチルエーテル)とバイオ燃料との混合燃料を使った超低公害型の小型発電システムの開発を目指す。県産業政策課は「今回の提携は県民に効率・効果的なサービスを迅速に提供する上でメリットになる」と話している。

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伊藤忠、新潟県と提携、中小の販路拡大支援など

2006/09/05 日本経済新聞 地方経済面 (新潟)

 新潟県と伊藤忠商事は四日、県内の地域活性化や産業振興などで提携協定を結んだ。県は中小企業の販路開拓や県有財産の有効活用などで、伊藤忠のノウハウやネットワークを活用。伊藤忠は、地方自治体と組んだビジネス拡大を期待する。具体的には次世代エネルギーの実用化や県産品のブランド化に共同で取り組む。
 泉田裕彦知事と伊藤忠の小林栄三社長が同日午後、伊藤忠本社(東京・港)で提携書に調印した。
 共同でまず五つの案件に取り組む。県の外郭団体、にいがた産業創造機構が支援する中小・ベンチャー企業に対し、伊藤忠グループの販売網を生かして、販路拡大を支援する。伊藤忠が運用する企業育成ファンドによる投資も検討する。
 県産農産物の販路拡大支援では、小売店を束ね地域産品を宅配するサービス「わんまいる」の活用などを検討している。県内の産学官が推進している次世代エネルギー、ジメチルエーテル(DME)発電システムの開発、事業化にも共同で取り組む。
 新潟県の行政運営にも伊藤忠は協力する。県施設の効率的な管理や運営をめざし、県有財産の有効活用法を共同で検討する。累積赤字が続く県立病院の経営改善に向けた取り組みも支援する。
 伊藤忠は既に岐阜県、福井県などと地域振興で提携している。

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県、伊藤忠と提携協定 /新潟県

2006/09/05 朝日新聞 朝刊

 県は4日、県有財産の有効活用策や、県立病院での民間活用策などを検討するため、伊藤忠商事(本社・東京都港区)と提携協定を結んだ。商社のノウハウを採り入れ、県内企業の振興も目指すものだが、具体的な協力内容は今後の話し合いに委ねるという。
 両者が連携するものとして、例えばクリーン燃料のジメチルエーテル(DME)技術の開発▽伊藤忠の販売網を活用した県内中小企業の支援――など5点を挙げた。開発の目標年次や県内への経済効果額などの具体的数値は示されなかった。
 伊藤忠が自治体と結んだ提携は04年4月、岐阜県との提携が初。当時の同県新産業労働局長だった泉田裕彦知事がかかわり、今回も泉田知事の主導で県は提携に動いた。
 この日、伊藤忠本社で記者会見した泉田知事は「コンビニのネットワークを持つ伊藤忠との提携で、色々な場で県産品を紹介できる機会も得られる」。同社の小林栄三社長は「環日本海を考えると、日本海側の中核都市でエネルギー分野にも実績のある新潟と協力できるのは魅力」と述べた。

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新潟県と伊藤忠商事
新たな官民連携の取組に関する提携協定を締結

2006/09/04 18:35 日経速報ニュース
発表日:2006年9月4日
潟県・伊藤忠商事の提携協定締結について
1.趣 旨

 新潟県と伊藤忠商事株式会社(以下 伊藤忠)とは、新潟県における地域活性化の一層の推進を図るため、「新潟県と伊藤忠商事株式会社の新たな官民連携の取組に関する提携協定」を締結しました。
 新潟県における優良な中小企業等の高付加価値化や新事業創出・販路開拓、県産品のブランド化、県有財産の有効活用等において、伊藤忠の持つ総合商社としてのネットワーク、ビジネスノウハウを活用することが、新潟県の施策に合致し、効率的・効果的な産業支援やサービスを県民に提供するとともに、伊藤忠の地方でのビジネス機会創出に合致することから、合意に至ったものです。
 今後は、両者の有する情報の交換等を通じて、共同取組が可能な案件の発掘及び具体的な検討を行うことと致します。

2.提携の目的と意義

 伊藤忠と新潟県が、相互の知識、経験、情報を活用して、地域の発展と豊かな社会の実現を図ることを目的とするものです。
 県の施策全般にわたり、継続的に取り組んでいくという点で、意義があり成果も期待できます。
 新潟県では、将来に希望の持てる魅力ある新潟県を実現することを基本理念として、「住みたい新潟、行ってみたい新潟」を目指すことにより、活力ある新潟県の新たな「すがた」を創出することをコンセプトにした新潟県「夢おこし」政策プランを本年度策定しました。
 今後、このプランをもとに、健康・福祉・医療関連産業の振興や環境関連など成長分野における産業振興を核とした本県製造業の高付加価値化、農林水産業の収益向上のためのブランド化や高付加価値農産品を提供する生産ポリシーとビジネス性を持った経営体の確立に取り組むとともに、健康づくりや医療の安全・安心の確保という重要課題にも取り組みます。
 また、県有財産の証券化をはじめ、さらなる有効活用による効率的・効果的な行政運営を目指します。
 以上の取組、課題解決等を中心に伊藤忠のネットワークやノウハウをもとに、本提携を活用して、新たな共同取組を行ってまいります。

3.共同取組案件(候補)

以 上

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白糠町、次世代クリーンエネルギー、DMEプラント閉鎖

2006/09/05 日本経済新聞 地方経済面 (北海道)
産業振興・雇用創出…立ち消えに

 次世代のクリーンエネルギーとして注目を浴びるジメチルエーテル(DME)。JFEホールディングス、日立製作所、丸紅などが出資する研究会社が釧路管内白糠町で三年近く続けてきた実証試験が九月末に終了し、製造プラント=写真=も閉鎖される。地元の釧路市や白糠町は商業基地化による産業振興や雇用創出を思い描いていたが、そうした「希望の火」も立ち消えることとなった。
 研究会社のディーエムイー開発(東京・港)はプラント閉鎖にあわせ解散する。プラントで働く二十数人の地元採用の職員には再就職先をあっせんし、既に約九割が決まった。プラントは来年度に入ってから解体・撤去する方針だ。
 実証プラントは世界最大級のDME製造施設として、勇払産の天然ガスを原料に二〇〇三年十二月から稼働。
 運転データ収集なども含めた総事業費は二百億円。これまでに日量百トンの生産、三カ月以上の連続運転など当初目標をクリアした。
 JFEは「技術的には実証実験は成功」としたうえで、商業化については「DME対応の自動車開発など市場ニーズが当初考えたほど育っていない」との考え。今後は出資各社がそれぞれ実用化に取り組むことになるという。
 一方、地元の釧路市や白糠町は〇三年に国に「次世代エネルギー特区」の認定を申請するなど、将来の商業プラントへの移行で、DME関連施設の立地や雇用・税収の確保を見込んでいた。
 二市町などは実証段階での閉鎖シナリオも想定し、プラントを地元が引き継いだ場合のDMEの地産地消策を〇四年から検討していた。
 需要調査では製紙会社など複数の企業が低価格・安定供給を条件に「燃料をDMEに切り替えるための設備投資もやぶさかではない」と回答したという。
 勇払から運ぶ天然ガスよりも安い原料を求め、廃プラスチックを原料とした場合などのコストも試算。原料の半分以上を廃プラにすれば「ギリギリ採算ラインに乗る」(奥田博康・釧路市産業推進室長)ことが分かったという。
 だが、廃プラの必要量を道東だけで賄えず東北地方にまで調達範囲を広げる必要があり、断念せざるを得なかった。
 景気回復が全国に比べ遅れる道内だが、とりわけ水産業を主力にしてきた釧路地方の地盤沈下は深刻。新エネルギーの拠点構想が消え、地域経済の新たなけん引役探しは白紙に戻った格好だ。
 ▼ジメチルエーテル(DME) 燃焼時に硫黄酸化物やススを出さないクリーンエネルギーで、ボイラー、ディーゼル自動車、燃料電池などの燃料として幅広い用途が想定されている。中国では液化石油ガス(LPG)の代替燃料として一部商用化が始まった。
 JFEホールディングスなどが研究しているのは、天然ガスを原料にした合成ガスから直接DMEを製造する方法(直接合成法)。従来のメタノールから取り出す製法に比べ低コスト化・量産化に適するとされる。

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ケミカルソフト開発研
アダマンタン系誘導体の高純度合成技術を確立

2006/09/05 化学工業日報

 ケミカルソフト開発研究所(京都市下京区、菊川正代表取締役)は、フッ化アルゴン(ArF)フォトレジスト原料であるアダマンタン系誘導体を高純度かつ高い歩留まりで量産する技術を確立した。溶媒として沸点の高いテトラヒドロフラン(THF)に転換するなどで、ひとつの反応釜で合成するワンポット反応を可能にしたほか、基幹原料の酸クロライド(メタクリロイルクロライド、アクリロイルクロライド)の精製技術を確立した。内外のレジストメーカーに向けてアダマンタン系誘導体の市場開拓を開始するとともに、酸クロライドの量産設備を建設、幅広い電子材料原料として用途開発に乗り出す。
 ArFレジストは液浸技術の開発もあって、次世代半導体製造プロセスに不可欠になるとして、レジストおよび原料モノマーの激しい開発競争が続いている。ケミカルソフト開発研究所は大手半導体メーカーの委託を受けて、三重研究所(三重県伊賀市)で研究に着手した。原料にはアダマンタンを酸化した二-アダマンタノンを調達してグリニャール反応で生産するが、これまでのプロセスで使用していた溶媒のジメチルエーテル(DME)から高沸点かつ引火性に優れるTHFに転換することでプロセス改善を進めた。
 さらに経済産業省の二〇〇六年度ベンチャープラザの実用化研究補助金を得て、もうひとつの基幹原料であるメタクリロイルクロライドの精製技術の実用化にめどを付けた。これによって九九・四%程度の高純度のアダマンタンメタクリル系モノマーを、九〇%以上の歩留まりで合成した。品質の向上に加えて、コストでは既存プロセスに比べ大幅に引き下げることに成功した。
 当面の事業としては酸クロライドの販売に期待している。同社によると、メタクリロイルクロライドはホスゲン法によって小規模生産が行われている程度。アクリロイルクロライドは欧州から輸入品に依存しており、酸クロライドがアダマンタン誘導体の開発を阻害していた。独自の精製技術を確立したことで仁木工場(北海道仁木町)に月産数トン規模の量産設備が稼働しており、レジスト原料にとどまらず、紫外線硬化樹脂をはじめフラットパネルディスプレー(FPD)など向けの電子材料市場に期待している。
 一方レジスト原料のアダマンタン系誘導体は、仁木工場に量産設備を設置して内外の半導体メーカーに対する供給を開始する。同社では市場で想定されている価格に比較して半値から七割程度の一キログラム三万五千円程度で供給可能という。製造コストの優位性もあってシェア確保が可能と見込んでおり、将来は生産委託により増産を行う方針。
 ケミカルソフト開発研究所は、有機合成の受託研究および受託研究を目的に一九九七年十月に設立した開発型ベンチャー企業。二〇〇六年八月期の売上高は二億円台だが、レジスト原料ならびに関連の酸クロライドの量産化によって五億円に売上高を拡大する。さらに〇九年に十億円まで増収を図り、株式公開を目指している。

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国交省、06年度内にバイオディーゼル専用車開発へ

2006/09/04 化学工業日報

 国土交通省がバイオマス燃料の実用化・普及に向け、対応ディーゼル自動車の開発を加速する。バイオマス燃料対応自動車開発促進事業(2004-06年度)によるもので、これまでに燃料選定、エンジン改良などを終え、試作車による走行試験に入っている。今年度末までに菜種油メチルエステル(RME)を燃料とする専用車の開発を目指す。
 同事業は交通安全環境研究所を中核機関として進めている。開発目標はNOXが新長期規制値の二分の一以下、PMが同規制の四分の一以下で、燃費および出力性能を既存のディーゼル車と同程度とするもの。排出ガス、安全、耐久性能評価を通じてバイオディーゼル燃料専用車が満たすべき車両技術を明らかにし、自動車メーカーでのバイオディーゼル車開発環境の改良を図る。
 廃食油などを燃料とするバイオディーゼル車が一部自治体などで導入されているが、車両の燃料供給系から燃料漏れを起こすといった不具合が生じるケースもあり、同省では不具合を想定した注意喚起を行っている。同事業で安全性、耐久性などの評価を明確化することで、導入に際しての参考を示す考え。
 今年度の開発はエンジンの性能評価が主要テーマ。単気筒エンジンでは開発目標レベルをクリアしたが、多気筒ではいくつかの項目で未達の状況にあるという。
 同省では昨年度から「第二期次世代低公害車開発・実用化促進事業」を実施しており、大型DMEトラック、IPTハイブリッドバス、天然ガストラックなどの実証試験を行っている。開発促進事業が今年度までのバイオディーゼル車開発は来年度以降、ハイブリッド、水素、DMEなど複数ある低公害車の一つに含めるかたちで継続していく。

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石油・エネルギー産業(企画記事)

新エネ、市場拡大・関連市場形成

2006/09/26 化学工業日報

 経済産業省資源エネルギー庁は、石油、ガスなど資源需給のひっ迫と価格高騰、それにともなった世界的な再生可能エネルギーの普及可能性の高まりなどを受けて、新エネルギー政策を見直した。再生可能エネルギーの導入拡大、革新的なエネルギー技術の開発・利用の促進などを柱に、政策の新機軸として一層の市場拡大と関連産業の形成、技術開発の重点化を図る。また、ベンチャー企業による多様な技術革新活性化、バイオマスエネルギー政策の再構築などにも取り組む。
 エネルギー需給のひっ迫と価格高騰によって、新エネルギーを巡る世界規模での構造変化が顕在化するとともに、再生可能エネルギーの意義が明確化してきた。そうしたなかで資源エネルギー庁は、昨年から新エネルギーと再生可能エネルギーの概念整理を行ってきた。また、それと並行して現行の新エネ概念の見直しを図るとともに、新たな概念を構築したほか、再生可能エネルギーではない廃プラスチックなどを使った化石原料由来の廃棄物発電・熱利用などの新たな位置付けを行った。
 再生可能エネルギーの供給、エネルギー効率の飛躍的向上、供給ソースの多様化などに寄与する技術について、「革新的エネルギー技術開発利用」と名づけ、「実用化段階に至ってはいないが、技術開発を推進すべき技術」「実用化段階に至っているが、経済面での制約によって普及が進んでいないことから、市場導入支援を図るべき技術」などの開発を重点政策として推進する。
 具体的には、再生可能エネルギーの普及に寄与するものとして、高効率で新規材料を用いた太陽光発電、キャパシターを併設した太陽光や風力発電、セルロース系バイオマスからのエタノール製造技術、バイオマスリキッド(BTL)製造技術、バイオマスガス化発電などを挙げている。
 また、エネルギー効率の飛躍的向上に資する新規技術として、定置用燃料電池、ハイブリッド車、天然ガスコージェネレーヨン、ヒートポンプ、石油残渣ガス化、クリーンコールテクノロジーなどを取りあげた。さらに、エネルギー源の多様化に資する新技術として、燃料電池車、電気自動車、プラグインハイブリッド車、ガス・ツー・リキッド(GTL)、ジ・メチル・エーテル(DME)、メタンハイドレートなどを掲げている。
 これらに加えて、政策の新機軸としてさらなる新エネルギー市場の拡大、関連産業の分厚い形成、技術開発の重点化、ベンチャー企業の参入・育成などの四項目を掲げている。市場の拡大については、政府調達とRPS法による需要拡大、財政支援による供給拡大策を実施してきたが、今後も適切な推進が必要とするほか、省庁連携や市民レベルの活用などを図ることが肝要とした。また、財政支援の効果を高めるため、波及効果の大きい導入支援モデルへの支援の重点化などの見直しを図った。
 技術開発の重点化では、太陽電池、燃料電池、蓄電池などを対象に、脱シリコン素材の育成、固体高分子形と酸化物形への重点化、ナトリウム硫黄やニッケル水素、リチウムイオンなどの多様な電池群、キャパシター、モバイル燃料電池などの戦略的開発強化を掲げた。

<バイオマスエネルギー>

 さらに、バイオマスエネルギー政策の再構築を目指して、バイオマス・ニッポン総合戦略の一層の推進・強化、地域におけるバイオマス製造、流通、利用と他省庁などとの政策連携、輸送用バイオマス由来燃料の導入、これらの技術開発、アジア協力など幅広い政策実行を盛り込んだ。

<新エネルギーイノベーション計画>

 これらに沿って、同庁は来年度の重点政策として、「新エネルギーイノベーション計画」を打ち出した。環境省分を含めた概算要求総額は一千五百十九億円規模。新エネルギーは、変換効率が低いためにコストが高い、出力が一定しないことから生み出される電力の品質が不十分である-などの課題を抱えているなかで、太陽光蓄電システム、バイオマスなどの基盤技術開発、効率改善、導入支援を主体に、新エネルギー産業群の育成に取り組む。
 新エネルギー技術開発の推進には、五百四十二億円を投入する。このうち、新規の大規模案件として、七十七億円を投入したプラグイン・ハイブリッド車や高性能な電気自動車など次世代自動車のキーデバイスとなる「新世代自動車向け電池」、太陽光や風力発電の系統連携蓄電システムの開発支援に乗り出す。

<プラグインハイブリッド車>

 プラグインハイブリッド車は、トヨタ自動車のプリウスに代表されるハイブリッド車と電気自動車の利点を集積しようというもので、高性能なリチウムイオン二次電池の搭載を前提に、開発気運が高まっている。また、電気自動車は慶應大学の開発している「エリーカ」などが注目されており、燃料電池車の商用化までのつなぎを務める有力なコンセプトになろうとしている。
 また、太陽光の設備設置能力の増大、風力への投資拡大にともなって、系統連携を円滑化する蓄電システムの必要性が急速に高まっている。同省は、ハイブリッド車向けなどとともに、風力用途などを含めた高容量のリチウムイオン二次電池など次世代電池の開発、安全性の向上、低コスト化などを推進する。
 わが国で発展してきたリチウムイオン二次電池やニッケル水素電池は、携帯機器からハイブリッド車、ロボットなどへ利用が広がっている。しかし最近は、韓国、中国などの急速な追い上げを受け、世界シェアトップの座が危うくなり始めている。一方ハイブリッド車は、一バーレル当たり七十ドルを超える原油価格の高騰と環境意識の高まりにともない、トヨタのプリウスが省エネ・環境調和型自動車として世界的な大ヒットとなるなど、ブームを巻き起こしている。
 また、ハイブリッドの省エネ特性と電気自動車の環境特性の「いいとこ取り」を目指したプラグイン・ハイブリッド車の開発が注目されている。電気自動車も慶応大学グループのモデルによる高性能化の実証が話題を呼んでいるなど、次世代の燃料電池車の商用化が先送りムードとなっているなかで、次世代の環境調和型自動車としての期待が高まっている。
 プラグインハイブリッド車は、タウンカーの新ジャンルとしての開発期待が高まってきている。重量数十キログラムまでの電池と電気モーターのみで、20-60キロメートル程度走行できるように-という設計コンセプトが検討されている。中核となる電池としては、中型のリチウムイオン二次電池の開発が新たに必要となるとみられており、同庁は基盤技術の開発を支援する。

<太陽光・風力発電>

 太陽光や風力発電の市場拡大にとって今後の大きな課題は、系統連携をいかに円滑に実現するかということである。そのために、レドックスフロー電池、ナトリウム硫黄電池(NAS)などのシステムが開発されており、実用化が始まっている。今後、多様な系統連携を考慮すると、一層の高性能化と小型、低コストの蓄電システムの開発が不可欠となってくる。系統連携では、自動車用に先行して一足先に今年度から開発をスタートさせる。
 燃料電池・水素にかかわる技術開発・導入支援には、362億円を投入する。その目玉として、来年度から三年間にわたって五キロワットから十キロワットまでの出力を上限とした固体酸化物形燃料電池(SOFC)の世界初の大規模実証研究を始める。
 SOFCは、発電効率が高く分散型電源として固体高分子電解質形燃料電池(PEFC)に次ぐ商業化が期待されている。本格実証によって、耐久性や信頼性などのデータの取得とそれにともなった課題の抽出などを行い、実用化を加速する考え。同庁はPEFC、溶融炭酸塩形燃料電池(MCFC)などと並ぶ燃料電池としてSOFCの開発を推進している。
 SOFCは、発電効率が他の燃料電池に比べて高く、質の高い廃熱が得られるほか、負荷追従性がよい、水素以外の多様な炭化水素燃料種を電池本体で内部改質して使える-などの利点を有している。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)などの支援によって、三菱重工業、京セラ、三菱マテリアル、東京ガスなどが開発を行ってきており、これまでに課題だった動作温度の中低温化への引き下げや信頼性、耐久性などが飛躍的に向上してきた。
 家庭用の一キロワット級から産業用の十キロワット級の試作、長時間動作試験が行われてきており、実稼働を想定した多様な実証テストによる実用前段階を迎えている。このため、同省は来年度から三年間にわたって三十-四十カ所を選んで実証テストを開始することになった。
 実証の具体的な内容は今後詰めることになるが、耐久性やシステムの信頼性、動作の安定性などを含め、幅広いデータ収集を行うとともに実証によってしか得られない課題の抽出などを行うことにしている。
 燃料電池の大規模実証は、同省が昨年度からPEFCで始めており、新エネルギー財団(NEF)が補助金を交付している。SOFCでも同様な仕組みが検討されている。PEFCに次いでSOFCでも本格実証が始められることになり、定置用燃料電池の実用化に向けた開発が、一段と加速されることになる見通し。

<水素燃料タンク材料>

 水素関連の技術開発では、来年度から四年間にわたって世界のトップクラスの研究者を中核とした「水素貯蔵材料先端基盤研究事業」をスタートする。従来にない画期的な吸蔵容量を有した新規な材料系を探索するシミュレーション技術や解析技術を確立し、試作まで行う。
 これによって、高圧水素燃料タンクに代替したタンク容量の増大と軽量化を図り、燃料電池自動車の航続距離の増大を目指す。国内外の研究機関や企業を結び、研究拠点を設けないバーチャルラボ方式を採用した研究を打ち出している。
 燃料電池車の実用化を図るうえで突破すべき要素技術として、水素タンクをより軽量、大容量化する材料開発を推進する。そのために、新規な水素貯蔵材料の探索に乗り出す。現在開発中の燃料電池自動車の水素貯蔵は、液体水素の高圧タンクを用いている。しかし、容量を増やすにはより高い圧力容器が必要。現在、最大七十メガパスカルの容器の開発が進められているが、圧力を高めるにつれてタンク重量が増加することが避けられず、その結果車体重量も増加してしまうという課題がある。

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原油高で一躍脚光浴びたが、供給不足に顧客困惑

弾ける前に萎む天然ガスバブル

2006/09/11 日経ビジネス

 原油高の下で一気に進んだエネルギー多消費企業の天然ガスシフト――。だが、ここにきて頼みのガス会社の供給能力への不安が表面化、かつて起きたことのない珍事が日本列島の様々な所で起きている。
 まず、ここに興味深いデータがある。
 帝国データバンクが倒産企業を対象に行った調査。「燃料高を原因とする」は2005年の29件から今年は7月までに既に53件になった。表面化しづらい廃業はこれをはるかに上回ると見られ、最悪の事態を避けようとする企業は重油からガスへの転換に走った。
東ガスの牙城に食い込む東電
 そうしたトレンドの反動として広がった不安の震源地が、トヨタ自動車をはじめとする大企業が集まる東海北陸地方。上のグラフからも分かるように、この地域のガス販売量の伸びは著しい。2004年以来の原油高で重油の価格が2倍以上に高騰。天然ガスの価格が重油の3分の2程度と相対的に割安になったために、企業はなだれを打つように天然ガスに殺到した。
 ガス会社にとって、原油高に伴うガス需要の拡大は供給を伸ばす絶好の機会のはず。だが、「現在の調達体制では供給し切れない」(東邦ガス)事態が出現。そして今、東邦ガスは顧客に対してガスを新たに供給できないことを詫びて回っている。
 「どうか2010年まで燃料転換を進めることは待ってください。御社の主力工場に今よりも天然ガスを出すことができません」
 東海地方に製造拠点を置く大手金属メーカーの幹部は、重油から天然ガスへの転換を加速させようとした矢先に“お詫び行脚”に遭った。燃料転換の道が閉ざされたこの会社の幹部は、あきれた表情を見せる。
 中国地方を足がかりにガス販売事業の拡大を目論む新日本石油と中国電力の共同出資会社、水島エルエヌジー。同社も天然ガスのあまりにも急激な需要拡大に驚く。「既存顧客に売るので精いっぱい。売り物のガスが全く足りない」(宮崎憲二社長)。
 今や天然ガスの品薄は、来るところまで来た感が強い。日本製紙技術本部の福島義和部長は「ガス会社と契約した天然ガスの購入をいったん取り消してしまうと順番待ちの企業がそばから買っていくので、再び買い増すことが難しくなっている」と言う。
 そこで、供給不安を抱えるガス大手の足元を見透かしたように動き始めたのが東京電力。来年にもタンクローリーを導入、北関東の工業団地などへの広域ガス販売を本格的に始める。従来の販売エリアは、東京湾岸の火力発電所の周囲企業。遠方に攻め入るのは東電でも初めての試みで、既にガス導管の網を関東一帯に張り巡らせる東京ガスに立ち向かうことになる。
 東ガスのLNG(液化天然ガス)販売量は年間900万トン。一方、火力発電向けに1600万トンものLNGを輸入する世界最大級のLNG輸入企業である東電といえども、ガスそのものの販売は70万トンにとどまる。平時ならば東ガスには到底太刀打ちできない。それでも東電が勝機を見いだすのは、天然ガスの需要急増で東ガスが顧客を取り切れず、いわば“おこぼれ”が出ると判断したからだ。
 「電力の供給先でガスも売ってほしいとの要望をたくさん聞く」。東電ガス・カンパニーの天野茂部長は、ライバル会社のお膝元に食い込むことに手応えを感じている。
“玉”不足で営業前線に打撃
 都市ガス各社は1960年代以来、東南アジアを中心に30年にも及ぶ長期契約をベースに天然ガスを調達してきた。天然ガスの液化設備などへの億単位の投資が必要なため、確実に投下資金を回収できるよう安定した取引を確保する必要があったためだ。半面、硬直的な取引形態となり、短期的な調達量の増減は容易ではない。
 東邦ガスの場合、現在の売買契約済みのLNG量は212万トンで、2005年の原料使用量は263万トン。不足分は、南米などから長期契約よりも割高な相対取引によるスポット価格で特別に購入した。その結果、東邦ガスのLNGの平均購入価格は2005年度、前年の1.4倍に上昇した。
 こうした緊急調達は東ガス、大阪ガス、東邦ガスの大手3社のいずれの企業についても当てはまる。2010年まで、大手3社が計画するLNG販売量は購入契約済みLNG量を超えそうな勢い。初めから、スポット価格の調達などを前提にした綱渡りだったわけだ。例えば、この4~6月、東ガスのガス販売量の伸びは、想定の10倍のペースで進んだ。このままでは緊急調達に踏み切らざるを得ない。
 それもすべて、これほど需要が増えるとは見ていなかったため。事実最近まで、ガス大手は新規顧客を断るどころか積極的な売り込みをかけていた。
 今年初め、東京都内のある銭湯経営者は東ガスからの破格の提案に驚いた。手渡されたのは、下にあるようなパンフレット。「ガス管埋設の工事費210万円はわれわれで負担しますから、ぜひともボイラーの燃料を重油から都市ガスに転換してください」。
 ボイラー更新のための投資以外はほとんど必要なくなる。2006年3月末まで、都内の銭湯を相手にこんなキャンペーンが繰り広げられていた。
 そして現時点でも、東ガス広域圏企画部の森正樹グループマネージャーは「想定される需要に見合った販売を行う。今のところ計画通りに増えている」と、東邦ガスとは違って表向きは強気の構えを崩していない。
 だが、ガス大手を取り巻く環境は急速に変化しており、調達の内情を探ると、大口需要家への供給不安を拭い去ることは難しい。
逃げ場なく価格上昇へ
 なぜかと言えば、供給能力が厳しくなるにつれ、ガス会社は既存顧客、とりわけ家庭など小口の顧客を死守していくと見られるからだ。
 「小口であればあるほどガスの単価は高く利幅が大きい。さらに電力各社のオール電化攻勢を受ける家庭への供給が滞れば、家庭向けの販売が一挙に縮小する恐れもある。必然的に大口の新規顧客の優先順位は低くなる」(みずほ情報総研環境・資源エネルギー部の冨田哲也シニアマネジャー)。
 実際に2006年3月期、東邦ガスの大口顧客向けガス販売部門は、調達費の上昇により14億円の赤字に陥った。
 結局、エネルギーを大量に消費する企業は、しばらくは重油などの燃料でしのぐほかない。一足飛びに石炭やバイオマス(生物資源)などの、天然ガスよりもさらに安価な燃料に移行する選択肢もあるが、そのためには高度なノウハウの蓄積が必要になる。慌てて天然ガスへの移行を決めた普通の大企業にとっては、原油からの逃げ場がないというのが現状だ。
 そして、たとえ供給不安が遠のいたとしても、天然ガスは価格の高止まりが予想される。米国を中心にLNGの消費は急拡大し、世界の様々な地域でLNG関連のプラント建設に追われる千代田化工建設の関係者はこう言う。
 「LNG市場は売り手市場になった。日本が、かつてのような長期契約で安定した価格で調達することは、もはや難しくなっている」
 世界に広がる天然ガスバブル。その終息点はまだ見えない。(星  良孝)

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Mスタンレーのステファン主任「緊縮政策が近く発表に」

日中グローバル経済通信 総合 GDP・貿易 2006/09/02 (土) 14:01

 モルガン・スタンレー社主任経済学者のステファン・ローチ(Stephen S. Roach)氏は、彼の最新評論において、中国が経済のソフトランディングを実現するためには、緊縮政策に一層力を入れる必要があると指摘した。
 ローチ氏は、「中国人民銀行(中央銀行)はこの4カ月間で2度にわたり貸付利率と銀行預金準備金率を引き上げたが、白熱化している中国経済を抑制するにはまだ不十分だ」と語っている。 
 同氏は現在のオーバーヒート状態を抑制するために、以下「3ポイント」を抑えた政策が近く発表されると予測している。
1 行き過ぎた投資活動を抑制する行政措置の範囲が拡大される。
2 中国が貨幣調整政策による牽引力を備えたいならば、銀行業改革の足並みを加速させることは絶対条件である。
3 金融貨幣の緊縮政策を実施し、マクロ調整政策にいっそう力を入れる。それと同時に、貨幣改革を講じることで海外の政治的圧力を緩和し、保護主義リスクを減らす。(編集KM)

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「2015年まで安全だがエネルギー、資源、環境に問題も」

――――国家安全責任者

日中グローバル経済通信 総合 GDP・貿易 2006/09/01 (土) 14:02

 「対外開放の拡大と国家安全の保護に関する問題研究」というテーマの代表責任者・趙英研究員はこのほど、中国経済のシステムは2015年まで全体的にほぼ安全で、大勢は1990年末時点のレベルを基本的に維持するが、エネルギー、鉱物資源、生態環境の分野における安全ランクは下がる見通しだと指摘した。
 趙英研究員によると、中国経済の安全問題について議論することはますます重要になってきているという。21世紀に入り、中国の対外経済関係を改善し、国家利益を守るためには、発展、主権、責任という3段階の基本的条件を満たす必要がある。
 すなわち、中国自身の経済力と有効な国際調整手段によって、一歩ずつ、地域さらには世界規模で影響力を持ち、建設的な作用を発揮する国家となる必要がある。(編集KM)

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アジア開銀が中国燃気有限公司の株式4.88%を取得へ

 中国本土のガス運営会社、中国燃気有限公司は8月31日、アジア開発銀行が2400万ドルで同社に対して株式購入を行う予定を発表した。このほか、アジア開発銀行は同社に1億2500万ドルの長期融資を提供する予定。
 同行は同社が新たに発行した1億5000万株を購入する予定。1株当たりの価格は1.25香港ドルで、2年間にわたり販売できない。取引が完了すれば、同行は同社の長期投資家となり、同社の約4.88%の株式を有する。(編集DS)

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億陽能源、ロンドン証券取引所新興企業向け市場へ上場計画

日中グローバル経済通信 総合 GDP・貿易 2006/09/04 (月) 14:01

 億陽集団の?ケ偉・理事長兼CEOは現在、イギリスでHSBCなど投資機関に接触しているという。消息筋が3日、明らかにした。同集団の傘下企業・億陽能源は、ロンドン証券取引所新興企業向け市場(AIM)への上場を計画している。上場計画が順調に進めば、億陽能源はロンドン市場で上場する中国初のエネルギー関連企業となる。
 億陽能源が今回の上場で希望している調達資金額は2億英ポンド。億陽能源は億陽集団の傘下資産で、主要業務は石油探査開発、採油新技術の応用、石油製品および設備の運送販売、新エネルギーの投資開発、石油ITサービスなど。同社は中国東北部に自社採油油田を持つ。(編集KM)

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中国、ライト型自動車に国家統一の省エネ環境保護認証制度

 中国は9月1日からライト型自動車製品に対し、国家統一の省エネルギー環境保護認証制度を実施した。この制度は2008年までに自動車業界で全面完備される計画。
 国家認証認可監督管理委員会によると、同制度は「4項目の統一」原則にもとづくものという。すなわち、1 輸入車、国産車に対する統一実施 2 統一認証規則 3 統一技術規格および合格評定プログラム 4 統一認証マーク。認証は、製品サンプリング検査測定、一致性を持つ審査測定、認証後監督制を組み合わせた方法で行なわれる。認証マークデザインは、認証認可監督管理委員会が定めた統一の国家自主認証マークが採用されている。また、認証マークの傍に明確な情報が表示されることで、消費者は認証マークから認証機構の名称、自動車の騒音や排出量など重要情報を得ることが可能となっている。(編集KM)

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内モンゴル自治区、国内外企業に鉄道建設投資を奨励

 内モンゴル自治区はこのほど、「鉄道敷設・発展加速に関する若干の政策規定」を発表、国内外企業が内モンゴルの鉄道建設に投資するよう奨励し、サポートする方針。
 同規定によると、あらゆる企業が内モンゴル内で鉄道プロジェクトに投資、新規敷設を実施する場合、国家基準にもとづき土地補償金、敷設補助金、新規建設用地有償使用料のほか、土地収用、建物取壊、立ち退き料その他関連費用は軒並み最低基準額が適用される。鉄道敷設建設プロジェクトが国有の未使用地を利用する場合、地方政府から無償で提供される。集団保有の未使用地を占用する場合、現地政府と集団経済組織との協定によって、補償基準および土地収用手続方法が決定される。集団および個人が保管を請け負っている荒地、荒溝、荒河岸地の利用については、所在地政府が解決方法を調整する。(編集KM)

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上海申沃客車の「上海申沃」ブランド高級エコバス33台が走行

日中グローバル経済通信 総合 GDP・貿易 2006/09/05 (火) 14:01

 上海汽車集団、スウェーデン・ボルボとの合弁会社である上海申沃客車有限公司が生産する、「欧州?V」排気基準をクリアした「上海申沃」ブランド高級エコバスはこのほど、上海市で発売され、第1陣の33台バスは公共交通線で運営を始めている。
 同モデルのバスは「欧州?U」排気基準車に比べ5%以上の節油が可能、排ガスは「欧州?U」標準車に比べ3分の1低減するという。過去数年間にわたり、上海公共交通部門は非常に環境保護問題を重視し、公共交通バスを改良・更新しつつあり、運行している「欧?U」標準に達する公共交通バスはすでに3000台を上回っている。今年末時点、運行を始める「欧州?V」公共交通バスは100台を超える見通しだ。
 なお、同合弁会社はボルボ社から、大量に生産技術や安全標準を導入している。(編集LG)

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シェル、石炭ガス液化技術や風力発電などを推進

日中グローバル経済通信 総合 GDP・貿易 2006/09/05 (火) 14:01

 シェル(中国)集団公司の劉小衛事務董事は、第2回東北アジア投資貿易博覧会で、現在の中国のエネルギー現状に合わせ、シェルはクリーンエネルギーの開発を重点戦略として、中国でクリーンエネルギー技術の普及を推進していくことを明らかにした。
 劉小衛事務董事によると、シェルは石炭ガス化と天然ガス液化に関するクリーンで高度な技術を持っており、この二つの技術を融合すれば、石炭を環境にやさしい液体燃料に変換することができるという。これは現在、中国が経済発展において直面しているエネルギー大量消費による汚染問題を解決する助けとなる。シェルは神華寧煤集団と環境にやさしい石炭ガス化技術の研究に関する協力協議を結んでいる。
 石炭利用のクリーン化以外にも、シェルは中国での風力エネルギー、バイオマスの利用に深い関心を持って研究を行っている。また、農村でのソーラー発電の普及を積極的に推進している。(編集FN)

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吉林シェルオイルシェール開発の油井掘削など順調

日中グローバル経済通信 総合 GDP・貿易 2006/09/05 (火) 14:01

 シェル(中国)集団公司の劉小衛・事務取締役はこのほど開催された第2回東北アジア博覧会の席上で、中国とシェルが1年間前に調印した吉林のオイル・シェール資源の開発事業が大きな進展を遂げたことを明らかにした。現在は、同省の農安、舒蘭、伊通などで5つの採掘井を完成したという。
 同氏によると、合弁会社の「吉林シェルオイルシェール開発有限公司」の設立式が今年3月にオランダのハーグ本部で行われた。5月に、同事業がスタートして、農安県柴崗鎮で1カ所目の油井を掘削した。オイル・シェールの共同開発事業は3つの段階に分けている。(1)探査。同省の商業採掘に利用できるオイル・シェール資産の埋蔵量を確認する。(2)開発中のシェルオイル・シェールの現地転化プロセスでテスト生産を行う。(3)ロット生産を開始する。(編集DS)

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沖縄電力の燃料費高騰対策

新燃料の導入も視野に 多彩な調達、影響抑える

2006/08/30 電気新聞

 沖縄電力は、火力発電用の燃料費削減に向けた取り組みを強化している。燃料価格の高止まりなどに伴い燃料費が急増しているためだ。同社が現在調達している火力燃料は、重油と石炭。重油では、スポット調達を導入している。石炭では、亜れき青炭の調達を拡大してきた。新燃料の採用に向けた情報収集も進めている。同社では「今後も、安定調達を確保しながら、燃料費をできるだけ減らしていきたい」(燃料室)としている。

◆重油はスポット購入で割安に 石炭は亜れき青炭の導入拡大

 同社の05年度の燃料費は、前年度から3割強、77億円増加した。このうち72億円が燃料単価上昇の影響分だ。06年度も燃料費が05年度から2割近く膨らむ見通し。本土並みの電気料金水準をめざすうえで、大きなネックになっている。
 同社は、本島の牧港、石川の両火力発電所ではC重油、離島の火力発電所ではA重油を使っている。本島の具志川、金武の両火力発電所では石炭を燃料とする。
 重油の調達量は05年度実績で、04年度の約47万キロリットルから約44万キロリットルに減った。本島の重油火力で保修期間が04年度より長かった影響によるもの。離島部門だけでみると約16万キロリットルから約17万キロリットルに増えている。
 重油では国内元売りを介した調達のほかに、スポット調達も活用している。情報を集め、低価格の商品が出そうなときに競争見積もりを実施している。05年度のスポット調達量は1万5千キロリットル。同社の燃料室では「一定のコスト削減につながった」としている。06年度もスポット調達を活用するかはまだ検討中。「内航船の手配が難しく、応札が少なくなりそう」(同)なことが理由だ。
 離島部門では、「離島燃料調達ワーキンググループ」を05年10月に立ち上げている。同組織は、触媒粒子が含まれるFCC(流動接触分解)―C重油が内燃機関に与える影響を抑えるための実証試験を久米島で5月に始めた。試験が成功すれば、現状使用しているA重油から割安なC重油に燃料を戻せるため、大幅なコスト削減を実現できる見通しだ。
 一方、石炭の年間調達量は170万~180万トンで推移している。おもな輸入元は、豪州、インドネシア、中国。石炭調達では、既存契約分からの追加購入でコスト削減を図っている。スポット価格の下落などで低価格での購入が期待でき、在庫量や配船のタイミングなどから受け入れが可能な時期に実施している。05年度の追加購入は8万トン規模に達する。
 亜れき青炭の導入拡大にも03年度から取り組んでいる。亜れき青炭は、れき青炭よりも割安で、環境負荷が低い。石炭灰の発生量が少ないため、灰処理場の延命化も可能だ。亜れき青炭の利用量は03年度の23万トン程度から05年度に56万トン程度に増えている。輸入元はインドネシア。発熱量が低く貯炭管理に手間がかかるといったマイナス面もあるため今後、総合的な評価を進めながら一層の拡大を検討する。当面は、現状の亜れき青炭比率である約3割を維持していく。
 10年度からは、同社では初めてとなる液化天然ガス(LNG)火力「吉の浦火力発電所」が運開し、火力燃料に新たにLNGが加わることになる。11年度の2号機運開後の同社の年間LNG調達量は約40万トンとなる見通しで現在、LNGの調達方法を検討中。調達には他企業の協力を仰ぐ可能性もありそうだ。
 石油、石炭、LNGに続く、新燃料の導入に向けた情報収集も進めている。対象は、オリマルジョン、バイオエタノール、ガス・ツー・リキッド(GTL)、ジメチルエーテル(DME)などだ。

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国交省が07年度概算要求を公表

公共事業関係費、18%増

2006/08/30 電気新聞

 国土交通省は29日、07年度予算の概算要求と税制改正要望を公表した。一般会計総額は、今年度予算比15%増の7兆2223億円で、公共事業関係費は同16%増の6兆5344億円。経済成長戦略推進要望では、公共事業関係費で1090億円、その他経費で53億円を要望した。同要望は、骨太の方針の「経済成長戦略大綱」を推進するために、07年度概算要求で新設された。通常要求枠とは別立てで要望額を2%上積みできる。同要望を加えると、概算要求の規模は総額で今年度予算比17%増の7兆3366億円、公共事業関係費は同18%増の6兆6434億円となる。

◆無電柱化推進には1922億円

 同省では、〈1〉国際競争力の強化〈2〉地域の活性化・都市再生〈3〉国民の安全・安心の確保〈4〉柔軟で豊かな生活の実現――の4項目に重点的に予算を配分する。
 このうち「柔軟で豊かな生活の実現」では地球温暖化対策として、住宅と設備の総合的な省エネ評価方法の開発などを行い、官庁施設で新たなエネルギー貯蔵技術を活用したモデル事業を行うために4億円を要求。またジメチルエーテル(DME)自動車など、石油に代わる次世代運輸エネルギーの活用を図るため、同じく4億円を要求した。
 このほか無電柱化を推進するために1922億円を要求。またトランスの設置場所や管路の配管方法の検討、トランスのコンパクト化の技術開発など、効率的な無電柱化手法に関する調査費として17億円を盛り込んだ。
 一方、税制改正要望では、都市の緑の保全、緑化推進のための特例措置の延長・拡充、環境負荷の小さい自動車などにかかわる特例措置の延長などを求めた。

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経済産業省の07年度概算要求

006/08/28 日刊自動車新聞

 経済産業省の07年度概算要求額は、一般会計分だけで前年度比23%増の9625億円。石油や電源開発、特許などの特別会計分を含めた総額では同5・9%増となる1兆6001億円の見込みだ。6月に、政府・与党間で決めた「経済成長戦略大綱」関係で、要求総額の6割に相当する1兆円余りを要求した。税制改正では、企業の投資を後押しする減価償却制度の抜本改正などを求めたほか、低公害車に関する自動車取得税の減免措置について、2年延長を求めた。
 経産省自身がまとめた「新経済成長戦略」「グローバル経済戦略」「新国家エネルギー戦略」の3計画に沿って予算要求した。特に新経済成長戦略は、政府・与党間の「経済成長戦略大綱」となり、約3千億円の特別枠が用意された。経産省は要求総額中の363億円を計上した。
 要求内容は、イノベーション(技術革新)の後押しが2565億円、東アジア版EPA(経済連携協定)やOECD(経済協力開発機構)といったアジアとの共生に341億円、製造業に比べて取り組みが遅れているとされるサービス産業の生産性向上に314億円など。
 中小企業対策としては、新たな目玉として「(伝統文化や技術などの)地域資源を活用した中小企業の活性化」を5年間で1千件生み出すための予算(103億円)を求めたほか、「中小ものづくり高度化法」に基づく支援事業予算は126億円と前年比2倍の規模を要求した。
 資源・エネルギー関連では、継続的に取り組んでいる省エネ推進(530億円)のほか、運輸部門の石油依存度を現在のほぼ100%から2030年に80%へ引き下げるため、バイオマス(生物由来)燃料やGTL(ガス液化技術)の開発・実用化に取り組む予算を要求した。
 なお経産省は、エネルギー関係の特別会計(石油・電源開発促進の2会計)を統合する関係法案を、来年1月の通常国会に提出する方針だ。

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陝西省、天然ガス不足でガスステーション増加抑える方針

2006/08/30 中国化工報

 陝西省政府は今年初め、第11次5カ年計画(2006~2010年)期間中は新たな天然ガス事業の実施を認可しない方針を決定したが、現在同省では天然ガス供給が不足ぎみとなっているため今後はガスステーションの増加を抑えていく方針であることを明らかにした。2010年末までに重点都市でのガスステーション数を80カ所以下とする見込み。同省では全国的にも豊富な7474億立方メートルの天然ガス埋蔵が確認されている。しかし上流の採掘力が不足しているために下流での消費需要が拡大しても供給が追い付かず、需給の不均衡が目立ち始めている。特に需要が拡大する冬季にはガスステーションでの供給制限、化学メーカーへの供給量削減などを行うほか、エタノール、メタノール、DME(字メチルエーテル)などクリーンな自動車燃料の発展も促し、天然ガス依存度を引き下げていく計画である。

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国家発展改革委員会、石炭化工業界の整備を指示

2006/08/29 経済日報

 国家発展改革委員会(発改委)は先ごろ、石炭化工事業の管理を強化する通達を行った。全国の地方政府に対して、建設中と計画中の石炭化工事業の審査を強化するよう指示した。現在、カーバイトとコークスは供給過剰となっており、石炭を原料とするメタノール、ジメチルエーテル(DME)などの事業も乱立しつつある。このため資源需給バランスが崩れ、環境破壊も懸念されている。第11次5カ年計画(2001~2005年)期間中、石炭化工産業ではコークス、カーバイト業界の構造調整が重点課題と位置づけられており、石炭化工産業政策・発展計画、自動車用燃料新製品基準などが制定されるものとみられている。

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新日石など、新潟にGTL実証プラントを建設-CO2技術を駆使

2006/08/25 日刊工業新聞

 新日本石油、新日本製鉄など6社は9月にも共同研究組合を設立し、新潟市にガス・ツー・リキッド(GTL)の実証プラント(日量500バレル)を09年完成で建設する。石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)と一体となって石油資源開発が保有するガス陸上基地の隣接地に設ける。世界で先行するシェルやサソールの工法と異なり、二酸化炭素(CO2)を利用した日本独自の技術を活用。CO2を多く含む世界のガス田での実用化を目指している。
 共同研究組合を設立するのは2社のほか千代田化工建設、石油資源開発、国際石油開発帝石ホールディングス、コスモ石油。活用する技術は北海道・勇払で1日7バレルのパイロットプラントで運転してきた。原料にCO2を利用。シンプルな構成で、合成ガス製造と中枢技術のフュッシャー・トロプシュ(FT)反応で高い生産性を得られる新開発の合成触媒を使う。 天然ガスから合成ガスをつくり、軽油留分で実用化するクリーンエネルギーのGTLはオイルメジャー各社が取り組んでおり、石油運搬船や給油所がそのまま使える。
 サソールがカタールで今夏から世界で初めて本格的な商業プラント(1日3万4000バレル)を稼働。シェルも7万バレル2系列で建設に乗り出した。
 「日本連合」はシェルとエクソンモービルが技術的に圧倒しているGTLで差別化したCO2スチーム改質技術で実証プラントの建設に入る。新潟のガス田からGTLを効率的に得るプラントで、総投資額は360億円。うち240億円はJOGMEC、120億円は6社共同で負担する。06年度から5年間の事業で、実証後は海外での実用プラントに移行する。

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サソール、GTL設備建設でイランと協議

2006/08/23 化学工業日報

 【ヨハネスブルク時事】南アフリカ共和国の石化大手サソールは二十一日、イランでのGTL(ガス・ツー・リキッド)プラント建設について同国と協議を行っていることを明らかにした。
 同社スポークスマンは「われわれはイランと交渉に入っている。だが、まずすべての基準を検討する必要がある」と述べた。事業化調査はまだ実施していないという。

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豊田通商、経常益1700億円目指す

――2011年3月期、「非自動車」を強化。

2006/08/22 日本経済新聞 地方経済面 (中部)

 豊田通商は21日、2011年3月期に連結経常利益1700億円を目指すなどとする経営計画を公表した。好調な自動車関連に加え、エネルギー・化学や食料など非自動車ビジネスの強化が骨子。エネルギーでは次世代燃料のガス・ツー・リキッド(GTL)、食料は海外におけるサイロ事業の運営などを検討、安定的に収益を確保できる体制を目指す。
 同社は今年4月の旧トーメンとの合併に際して、11年3月期に連結純利益を1,000億円に拡大する長期方針を発表しているが、詳細の公表は初めて。11年3月期の連結業績は売上高が前期(旧トーメンとの単純合算)に比べて51%増の8兆7千億円、経常利益は52%増を目指す。
 部門別では非自動車分野でエネルギー・化学の営業利益を07年3月期予想の90億円から330億円に、食料を83億円から160億円に、生活産業・資材を87億円から160億円にそれぞれ拡大する。営業利益全体に占める非自動車分野の割合を23%から37%まで引き上げる。
 使用資金の配分や基幹職の配置で非自動車分野向けを増やす。一定の成算があればリスクが高い分野へも資金や人材を投入できる社内ルールも導入する。

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エンジニアリング3社、プラント、受注残最高

2兆4000億円、天然ガス設備好調。

2006/08/16 日本経済新聞 朝刊

 エンジニアリング大手三社の世界でのプラント受注残高が6月末に、合計で約2兆4千億円と過去最高になった。昨年三月末に比べて一・五倍の規模。大半をエネルギー分野が占め、特に二酸化炭素(CO2)排出が少ない天然ガスの関連設備が好調だ。世界でのエネルギー需要増加と環境問題の高まりを背景に、2005年度に受注額が最高となった3社は足元の仕事も拡大している。
 エンジニアリング会社は資源国や国際石油資本(メジャー)から、プラント設計、資機材の調達、建設を一括して請け負い、決められた期間内に引き渡す。
 千代田化工建設、日揮、東洋エンジニアリングそれぞれの〇五年度受注額は、製油所や化学プラントが好調だった1980年代の実績を抜いた。受注額が伸びると手持ちの工事量にあたる受注残高も膨らむ。千代田化工の6月末残高は最高の1兆3百58億円。日揮は9千533億円、東洋エンジは3千850億円と最高に迫る。
 けん引役は日本が最大の輸入国である液化天然ガス(LNG)の設備。千代田化工の残高の約八割を占める。LNGは、ガスを遠隔地に運びやすいよう液化したもの。中国の輸入量が7、8年後に約8倍になる見通しなど、ガスを賄えない地域の需要が急増。世界で設備建設が活発になり、高度なガス処理技術と実績を持つ日本勢が受注で欧米勢に競り勝っている。
 天然ガスから灯油や軽油をつくる石油代替のGTL(ガス・ツー・リキッド)プラント需要も増え始め、カタールでは日揮が昨秋、英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルから主要設備を受注した。
 各社は受注の多い中東の政情不安や新興国でのプロジェクト増加を受け、市場開拓を急いでいる。日揮は中央アジアのカザフスタンで、環境汚染物質の排出を抑えた製油所を完成した。ロシア国営ガス会社が同国北西部で計画するLNG生産設備は、千代田化工の受注が有力視されている。

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